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2023.4.10

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【成約】売買仲介・恵庭市恵み野

  • 30代ご夫婦Aさん
  • 予算は3,000万円前後、住宅ローンを利用
  • 現在住んでいる住まいをリノベーション
  • 所有者は「お父様」
  • 親子間での売買契約を希望

30代のAさん夫婦が、お父様が所有されている『中古一戸建て』をリノベーションして住みたいというニーズでした。

このケースで住宅ローンを組む場合は、所有者であるお父様を連帯保証人(担保提供者)という扱いにし、リノベーション費用を実際に住まわれるお子様(Aさんご夫婦)がご負担するというのが一般的だと考えられます。

この借り方であれば、多くの銀行での住宅ローンの取扱が可能となり、難しい問題にはなりません。

しかし今回、お父様は自身が亡くなった後、親族間(子供同士)で相続財産の争いが起きないか心配されており、「贈与や相続ではなく適正な価格での親子間売買をして所有者をAに変更したい」という考えでした。

ここでネックになるのが「親子間の不動産売買に、住宅ローンを利用することができるのか?」という問題です。

親子間売買で住宅ローンは利用可能?

結論から言えば、親子間での売買でも住宅ローンを利用することは可能です。

ただし、すべての銀行で借りることができるかといえば「NO」です。

親子間売買での住宅ローンを承諾してくれる銀行、金融機関は少数派でしょう。

実際、多くの北海道民が利用している北洋銀行や北海道銀行では、親子間売買での住宅ローン利用はできませんでした。※2022年12月時点

対応してくれない理由は、様々あると考えられます。

例えば、親子間売買だと適正な金額(市場価格)での売買にならない可能性があり、融資金額の妥当性に欠ける…などでしょうか。

Aさんご夫婦も工務店に相談に行ったものの、親族間売買で住宅ローンを利用することができないことを理由に、なかなか話が進展しなかったようです。

条件付きで融資審査が承諾

弊社はこちらの工務店さんから事情を説明していただき、各銀行と打合せ・調整を進めました。

その中である銀行から「宅建業者である株式会社ファイナンシャル・アーキテクツで売買仲介をし、近隣相場と比較して売買金額が適正であると証明できれば、親子間売買でも住宅ローンの利用が可能」だと内諾をいただきました。

この内容をAさんご夫婦とお父様へお話しし、周辺相場を説明した上で、適正な価格をご提示させていただき、親子間売買の仲介業務を完了致しました。

今回のような親子間売買をしなければならないケースは非常に珍しく、なかなか同様の場面に出くわすこともないかもしれません。

ただ別事案や一般的には難しいと考えられるケースでも、ご相談内容によっては住宅ローンの取扱ができることもありますので、お気軽にご相談いただければと思います。

新松尊英

新松尊英

株式会社ファイナンシャル・アーキテクツ代表取締役。FP事務所『札幌住まいのFP相談窓口』の代表も務める。札幌で住宅会社の営業マンとして働いた後、中立的な第三者立場から住宅購入の相談ができる仕組みを確立するために2015年に独立。保険や住宅を売ることを目的にせず、有料で相談を受けている住宅購入専門のファイナンシャルプランナー。そのスタイルが支持され、札幌市近郊を中心に累計 1,000 件以上の住宅コンサルティングをおこなっている。

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