2023.2.28
- マネー
- 住宅ローン
住宅ローン選びで考えたい5つの基準
不動産購入をされる方のほとんどが住宅ローンを利用されます。
私はファイナンシャルプランナーでもあるので、物件を購入されるお客様から「住宅ローンの仕組みを教えてほしい」「住宅ローンのお得な組み方を教えてほしい」と聞かれることが多いです。
これからマイホームを購入しようと考えている方も、きっとこの問題にたどり着くタイミングが来るでしょう。
ということで、今回はこれから家を買いたいけど、住宅ローンの組み方がわからない人、住宅ローン選びで失敗したくないには必見。
住宅ローンを選ぶ5つの基準について説明していきましょう。
きっと価値のある内容になっていると思います。
① 金利が何パーセントなのか?
これは言うまでもありませんね。
金利が0.1%違うだけで何十万円、何百万円も利息の支払金額が違ってきます。
どこの銀行が何パーセントの金利なのかは、銀行のHPを見ればわかりますし、最近だと金利の比較サイトもあります。
金利については『金利が低い』ものを選ぶに越したことはありません。
非常に簡単な比較材料ですから、まずはここからチェックしてみましょう。
② 金利のタイプ
では金利は1%だったとして、その金利は将来的に上がる可能性があるのか?※変動金利タイプ
それともずっと変わらないのか?※固定金利タイプ
変動金利で現在1%、固定金利で現在1%。
同じ1%ですが、まったく違います。
これを考えることが『金利タイプを選ぶ』ということです。
金利のタイプは大きく分けて、
1.変動
2.固定期間選択型
3.全期間固定
4.段階固定
というものがあり、詳しい説明は割愛しますが、
1,2は将来の金利=支払額が確定してない
3,4は将来の金利=支払額が確定している
という違いがあります。
結論『どれが一番お得か?』については、正解がありません。正確にいうと『万人に共通する正解』はありません。
家庭ごとに年齢、職業、収入、支出、貯蓄額、金利変動リスクに対する考え方、など置かれている立場や状況、価値観が違いますし、これらを加味してトータル的な判断として『これがベスト(ベター)ですね』という正解を導いていく必要があります。
ただ、金利タイプを選ぶ上でのアドバイスをするとしたら『どれが得か?』ではなく『どれなら安心して返済していけるか?』この基準で考えるべきです。
間違っても『目先の金利が低いから』という理由だけで金利タイプを選ばないように気をつけましょう。
特に住宅営業マンや不動産屋さんは、金利が低く、月々の支払金額を少なく見せることができる「変動金利」や「固定期間選択型」を勧めてくる傾向にあります。
③ 初期費用がいくらかかるか?
銀行からお金を借りる時に支払う費用が『初期費用』です。
初期費用は大きく分けると、『事務手数料』『保証料』この2つになるのですが、金融機関ごとにかなり差があります。
仮に4,000万円のローンを借りる場合、3万円しかかからない銀行もあれば、80万円以上かかる銀行もあります。
その為、
・金利は低いが初期費用が高い銀行
・金利は高いが初期費用が低い銀行
これらはトータルで支払う金額を割り出し、それを含めて検討する必要があります。
月々の返済金額だけではなく、利息や初期費用を含めた支払総額で選ぶようにしましょう。
④ 団体信用生命保険の内容
『団体信用生命保険』、略して団信(だんしん)。
この保険は、ローン債務者が死んだ場合、残りのローンがチャラになる保険です。
この団体信用生命保険は、銀行毎に保障内容が異なりますので、比較検討はとても大切です。
前述した『死んだ場合』の他にも、
■ガンになった時
■心筋梗塞になり所定の状態になった時
■脳卒中になり所定の状態になった時
■成人病で所定の状態になった時
これらの場合でもローンがチャラになる手厚い保障の銀行もあります。
また、これらが無料でつけられる銀行と『金利を上乗せすることでオプション加入できる』銀行もあるのです。※上乗せ金利は、0.1%~0.3%のところが多いと思います
「金利は低いが、団信を手厚くすると金利の上乗せが必要が銀行」
「金利は高いが、手厚い団信が既に無料で付帯されている銀行」
同じ保障内容にした場合、どちらの金利の方が高くなるのかを検討する必要がありますね。
⑤ 何を買うのか?との相性
ここまで比較検討の方法をお伝えしてきましたが、実はあなたが買おう、建てようと思っているマイホームの種類次第で使えない銀行があります。
どういうことかと言うと、マイホームにも「マンション・建売住宅・中古の一戸建て・注文住宅」など、選択肢がたくさんありますよね。
例えば、あなたが中古住宅を購入する時に、A銀行を選ぼうとしたと仮定します。
その時に「この中古住宅は、うちの銀行が定める性能基準が満たされてないので、融資できません」となる場合があるのです。
または、土地を購入してから家を建てる注文住宅の場合、まず土地代金を支払う必要ありますが「うちの銀行では土地代金の融資をしておりませんので、土地は自己資金で購入してください(建物分は貸せます)」という銀行もあります。
このようにあなたが購入しようとした家と銀行との相性が悪いと、希望していた銀行でローンを組むことができません。
その為、まずはあなたが購入しようとしているマイホームに対し、融資が可能な銀行なのか確認が必要ですね。
・・・・・・
こんな感じで、住宅ローンの選び方にも色々比較材料があるのがわかったと思います。
住宅ローンは全国に4,000種類以上が存在すると言われています。
この5つの基準以外にも検討すべき細かい内容はありますが、この5点に着目をして住宅ローンを選ぶだけでも十分だと私は思います。